【旅した日:2014年10月25日】
今日は日帰りで世界的に有名なムワンビ虐殺記念館へ行ってみることにした。
キガリの周辺にもいくつか記念館はあるらしいけど、せっかくなのでムワンビまで足を延ばしてみることにした。
出来れば明るいうちに帰って来たいので、朝8時にバスターミナルへ。
とりあえず、朝ごはんに商店でパンを購入。
バスターミナルは日曜日のためか、閑散としていた。
でも、日曜日とはいえこんなに人が少ないものなのだろうか。
ニャマガベ行きのバスを発見。
3,000フラン(約471円)を支払って乗車。
人が集まったら出発のよう。でもこの閑散とした状態で人がすぐに集まるかどうか。
ちなみに、昔はギコンゴロと言われていた地名が今はニャマガベとなっているらしい。
そして、悪い予感は的中した。
この日は、何か特別な日だったらしく、出発が11時まで出来ないとバスのスタッフが言ってきた。
それなら、翌日行くから代金を返して欲しいと伝えると、料金回収のスタッフが何かの会合に行ってしまったので、帰ってくるまで返金して貰えないそう。
今日行くにしても、明日行くにしても11時までは待たないといけないらしい。困った。
しょうがないので、バスの一番後ろの席に寝転がったり、子供と遊んだりして時間を潰した。
そして、11時近くなると、人もたくさん乗ってきて、スタッフも帰ってきた。
でも、返金して貰うのもメンドクサクなったので、このまま向かうことにした。
ニャマガベのバスターミナルに到着。
キガリからは結局3時間半も掛かってしまった。
でも、千の丘と言われるとおり、途中のルワンダの景色は綺麗だった。
虐殺記念館までは歩いても行けるらしいけど、時間が無いうえに、雨も降りそうだったのでバイタクで向かった。
途中の景色。
天気が悪いので、色が映えない。
虐殺記念館に到着。
この先の建物が博物館になっている。
写真撮影は禁止。
建物内には、当時の虐殺の写真がモザイク無しで説明付きで貼られていた。
全てがカラー写真。いかに、最近の出来事かが分かる。
本当は映像も見られるらしいけど、この日は停電中だったようで、見れなかった。
停電していて、外も曇っているので、博物館内は薄暗くてかなり怖かった。
そして、順路を進んでいくと奥で影が動くのが見えた。
気のせいだと言い聞かせながら、進んでいく。
すると、バサバサッと何かが動いた。
よく見ると数羽のこうもりが羽ばたいていた。
場所が場所だけに、マジで怖かった。
一通り博物館を見終わった後に、入り口で2,000フランだけ寄付をした。
でも、この博物館はこれで終わりではなかった。
僕が入り口に戻ってくるのを見るとスタッフが、
別の部屋に連れて行くといって、僕を外に連れ出した。
付いて行ってみると、そこにはたくさんのミイラがあった。
ガラスケースに囲われているわけでもなんでもなく、
無造作に簡易なベッドに並んでいる。
もちろん、触ろうと思えば触ることだって出来る。
ミイラたちは、殺されたそのままの姿で残されていた。
抱きかかえられた子どもと母親の親子のミイラ
髪の毛がまだ頭蓋骨に張り付いているミイラ
鉈か斧で頭を叩き割られておかしな形の頭蓋骨をしたミイラ
ジェノサイドがいかに悲惨で悲しい出来事だか分かる。
そして、部屋の中は嗅いだことも無い物凄い臭いで充満していた。
死臭を初めて嗅いだ。
この臭いとミイラを目の前にして、たぶんこの部屋には5分と居られなかった。
フツ族によるツチ族の大虐殺。
つい20年前に起きたこの事件をルワンダの人々は見事に踏まえて乗り越えて生活しているような気がします。
悲しみを知っているから、人にも優しくなれるなんて、簡単な言葉では片付けられ無いと思うけど、やっぱりそんな気がする。
気さくで人懐こい国民性は、同じく大虐殺があったカンボジアに似ているような気がする。
ルワンダに訪れたら是非、虐殺記念館を訪れてみてください。
ルワンダのジェノサイドについて知るには、映画「ホテルルワンダ」がオススメです。
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