治安の悪い中南米で旅行者が遭遇しやすい犯罪と防犯対策まとめ。

サンパウロ|リベルダージ

マチュピチュやウユニ塩湖をはじめ、魅力たっぷりの中南米ですが、観光資源の豊富さとは裏腹に、治安面は、はっきり言って悪いです。

被害の大小はありますが、中南米を旅している時に出会った旅行者のほとんどが、何かしらのトラブルに巻き込まれています。

僕らが南米を旅している時期には、日本人の大学生が強盗に殺害されると言う悲しい事件さえ起きてしまっています。

今回の記事では、中南米旅行前に知っておいて欲しい犯罪事例と対策、僕らが普段から行なっていた防犯対策を紹介します。

現地で楽しい思い出を作るためにも、是非参考にしてみてください。

 

目次

中南米で旅行者が遭遇しそうな犯罪と対策

強盗

中南米全土で、旅行者が巻き込まれる可能性があり、かつ一番注意が必要なのが強盗による被害。

もし、運悪く強盗の被害に遭ってしまった場合は、絶対に抵抗しないこと。

中南米の強盗は、相手が一人だったとしても、銃を所持していたり、近くに仲間が潜んでいる可能性が高いため、抵抗することにより最悪命を奪われる可能性もあります。

2016年にコロンビアで、日本人の大学生が強盗に殺害された事件も、強盗に盗られたものを取り返そうとして追いかけたところを、近くに潜んでいた仲間に銃で撃たれてしまい命を落とす結果となってしまったと聞いています。(色々と情報が錯綜していますが。)

物を盗られると、とっさに取り返そうとしてしまいますが、ここは意識してグッとこらえましょう。武勇伝になるとか、そんな変な期待は絶対にしないように。

十分注意していても、強盗に遭うリスクをゼロにすることは出来ません。なので、その後の被害拡大を防ぐことだけでも覚えておきましょう。

物は保険でどうにでもなるけど、命は保険では返ってきません。

また、強盗にもいくつか手口があるので、紹介しておきます。

 

ケチャップ強盗

南米、特にチリやアルゼンチン辺りでよく耳にするのがケチャップ強盗。

街中やバスターミナル等で、不意にケチャップを掛けられ、何故か都合良くティッシュやタオルを持った人が近付いてきます。で、親切に甘えてケチャップを拭いてもらうとその隙に貴重品や荷物を奪われるというもの。

残念ながら、ケチャップを掛ける奴と、そのケチャップを拭いてくれようとする親切な人はグルです。

対策としては、ケチャップを掛けられたら、絶対に誰も近付かせずにすぐにその場を離れるか、近くにお店があれば一旦店内に入ってケチャップを拭き取りましょう。

ちなみに、ケチャップ強盗と言われていますが、ケチャップ以外にも、マスタードや謎の液体を掛けられることもあります。笑

 

首絞め強盗

読んで字のごとく、首を絞めて失神させて物を奪っていく強盗です。

対策としては、町歩き中も後ろを小まめに振り返って、警戒していると言うことを、強盗側に気付いてもらうことくらいでしょうか。あとは、人通りの少ない道や夜間の外出を控えたりですね。

首絞め強盗については、ペルーやボリビア周辺での被害をよく聞きます。

 

タクシー強盗

流しのタクシーに乗り込んだら、実は強盗だったと言うケース。

この場合、脅されて金品を要求されたり、ATMに連れて行かれて無理矢理お金を引き出させられたりします。

都市にもよりますが、なるべく流しのタクシーは使わずに、宿やレストランで呼んでもらったり、信頼の置けそうな正規のタクシーを利用するようにしましょう。

 

盗難

強盗以上に頻発するのが盗難被害。盗難被害については色々な手口があるので、僕の知る限りの情報を紹介していきます。

 

バス内での盗難

コロンビアやボリビアのバスで多いのが、夜行バスで足元に荷物を置いていて、中の貴重品を抜かれるケース。

夜行バスではなるべく膝の上に荷物を置いて抱えるようにして寝た方が良いですね。

僕は、ポケット内のものを全てリュックの中に入れた上で膝の上に置いて、チャックには南京錠を付け、更にチャックの口を通路とは逆側に向けていました。

南京錠だけだと開けられる可能性もあるので、通路とは逆側に向けて置くのがミソ。これだとチャックを開けるのに、必ず僕の前側に回り込まないといけないので、盗まれる前に気付ける可能性が高くなると思います。

また、バスにブランケットが備わっている場合は、荷物ごとブランケットに包まってしまうのがベストです。

 

他にも、友達は、バスターミナルでバスに乗り込んだ際、バスの係員と思しき人物に、荷物を座席上の棚に置くように指示され、言う通りに荷物を置いて着席、数秒後に怪しいと思って荷物を確認すると既に無くなっていたという被害にも遭っています。

南米のバスで、手荷物の置き場が指定されたりすることは無いので、何か言われても無視して自分で抱えるようにしましょう。

 

バスターミナルでの盗難

サンティアゴのバスターミナルで友達が遭った被害です。

食堂のようなところで、椅子のそばに荷物を置いて座っていたところ、荷物とは逆側から現地人に話し掛けられ、話をしている間に荷物を奪われてしまったそう。

これは、バスターミナルに限らず、起こり得る手口ですね。

現地の人から話しかけられた時なんかでも、荷物には十分注意を払う必要があります。僕は、食堂なんかで荷物を膝の上に載せて座れない時は、足に絡めて盗まれ辛くしたうえで、小まめに注意も払っていました。

 

安宿内での盗難

これは、対策のしようが無い事例なのですが、一応紹介しておきます。

友達がサンティアゴの宿に宿泊した際に、セーフティボックスに荷物を入れ、自前の南京錠を掛けて居たそうです。で、南京錠をぶっ壊されて全部持って行かれたそうです。

これは運が悪かったとしか良いようが無いですね・・・。本当に可哀想でした。

こういったことも、可能性としては無いことは無いので、事前に安宿の情報はしっかり集めて信頼の宿に泊まるように心掛けましょう。

 

僕らもラパスの安宿内で盗難に遭っています。

ちなみに、この記事は、フェイスブックでたくさんシェアして頂いたんですが、その中のコメントで「宿の部屋に現金を置いておくのは無い」といったコメントも頂きました。

確かにそれはわかります。でも、ラパスって外の治安もまぁ悪いんですよ。なので、高額の現金を持って出歩くのも、それはそれでリスクなんですよね。

強盗に遭って大金盗られたら、結局「そんな大金持って出歩くのが悪い」と叩かれそう。

「宿の中も外も治安が悪い状況での貴重品の管理」については、アフリカ旅の時からの課題でしたが、結局、信用の置ける宿を見つけるしか手はなさそうですね。

 

バスジャック

続いて、中米やペルーで稀にあるバスジャック。

強盗犯にバスを襲撃されて、金品を要求されたり、バスごと拉致されたりします。

以前、ペルーでもバスごと拉致されたという事件があったようで、今ではペルーの一定以上のバス会社ではバスにGPSを備え付けていて、バスがルートを外れたらすぐに察知出来るようになっているそうです。

対策としては、不特定多数の人物が乗り降りするバスには乗らないことですね。言い換えると途中であまり止まらないノンストップのバスを選べばリスクを下げられます。

メキシコで言えば、Primera PlusADO BUSなんかの1等バス、ペルーで言えばCruz del Surなんかですね。

あまり頻繁に起こる事件では無いですが、もし強盗犯にバスを襲われたら、犯人の顔は絶対に見ないこと。強盗犯は顔を見られると逆上される恐れがあるそうです。貴重品を渡す時も下を見ながら渡すようにしましょう。

 

偽警察官

ラパスで友達が被害に遭った偽警察官。

警察官だと名乗る現地人に、荷物検査をされてその隙に貴重品を盗まれてしまったそうです。また、荷物検査をすると言われてパトカーでは無い乗用車に乗せられる場合もあるそうですが、ボリビアの警官はそういった対応はしないそうなので、その時点で怪しんだ方が良さそうです。

また、旅行者を偽った仲間がいる場合もあるそうです。

 

僕らが行なっていた防犯対策

色々と犯罪事例を紹介してきて、最後に僕らが旅行中に普段から行なっていた防犯対策をまとめておきます。全て基本的なことですが、この基本が大事。南米では特に。旅先の安全対策の参考にしてみてください。

  • 人前で現金や貴重品はなるべく見せない。
  • 写真を撮る時は、撮ってすぐカメラを仕舞うヒット&アウェー戦法。
  • 満員電車やバスでは、ポケットに貴重品を入れない。
  • 人混みでスリが居そうなところでは、必ずバッグを前に抱える。
  • バッグに南京錠を付けておく。(鍵を掛けなくてもオッケー)
  • 街中やレストランで荷物を置く時は、必ず身体に触れるようにするか、足に絡めておく。
  • バス内では貴重品バッグは必ず膝の上。ファスナーは窓側(通路と反対側)に寄せる。夜行の場合はポケットにも貴重品は入れない。
  • 暗くなってからは無闇に出歩かない。(都市や地域の状況次第)
  • 人通りの少ない道は避ける。
  • 後ろを定期的に振り返る。

 

貴重品の管理

貴重品の管理については、以下のようにしていました。

【メイン財布】高額なお札やクレジットカード用→バッグの奥底。
【ダミー財布】少額の紙幣や小銭用→すぐに取り出せるところ。
【腹巻ベルト】パスポートや予備のクレジットカード、高額な紙幣。
【ジーパン裏のポケット(移動時のみ)】全てを失っても次の街まで行けるための資金として、100ドル札とクレジットカードを1枚入れてました。

ジーパン裏のポケットについては、相方にメキシコで縫い付けてもらいました。

 

中南米の防犯対策

こんな感じ。

 

中南米の防犯対策

目立たなく縫い付けてくれた相方に感謝。ちなみに、入れすぎると膨らんで不自然なので注意です。

 

最後に

世界一周旅行者の中でも、アフリカは怖いからと言って行かない割には、南米には行ってたりする人も結構いるんですが、個人的には銃が簡単に出てくる分、アフリカよりも中南米の方がよっぽど危険だと感じました。

ただ、中南米の都市はコロニアルな街並みも多く、街の雰囲気は良かったりして、治安の悪い雰囲気っていうのは、アフリカに比べると少ないかもしれません。でも、それだけ油断も生まれやすいので、注意が必要ですね。

ここまでかなり脅しておいてなんですが、中南米は楽しいところです。気を張りすぎると楽しいものも楽しめなくなっちゃうし、疲れちゃうんで無理せず、それでも注意は怠らず、適度な感じで楽しんできてください。

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